レッスン7: 現在形の人称変化


覚えなきゃしょうがない

ケチュア語の動詞(不定形=何も変化していない形)は、必ず「y」で終わります。この「y」が人称によっていろいろと変化します。ここでは「takiy(タキイ)」(歌う)という動詞を変化させます。うれしいことに、スペイン語などと違って、すべての動詞が規則的に変化します(例外はありません)。

 Noqa taki-ni.(ノカ タキニ)私は歌う。【一人称単数】
 Qan taki-nki.(カン タキンキ)あなたは歌う。【二人称単数】
 Pay taki-n.(パイ タキン)彼(彼女)は歌う。【三人称単数】
 Noqacheq taki-ncheq.(ノカチェク タキンチェク)私たち(in)は歌う。【一人称複数包括形】
 Noqayku taki-yku.(ノカイク タキイク)私たち(ex)は歌う。【一人称除外形】
 Qankuna taki-nkicheq.(カンクナ タキンキチェク)あなたたちは歌う。【二人称複数】
 Paykuna taki-nku.(パイクナ タキンク)彼らは歌う。【三人称複数】


一人称複数に、包括形と除外形の2種類があることを覚えていましたか?(参考:レッスン4

すべての人称に関して、動詞の活用(人称変化)が違うことに気がつきます。ということは、わざわざ人称代名詞(noqaqankunaなど)を言わなくても、動詞の変化だけで主語がわかります。したがって、通常、ケチュア語では主語(人称代名詞)を言うことはありません。つまり、上の例は通常では少し不自然ということです(もちろん、間違ってはいない)。

ただし、主語(人称代名詞)を強調の意味で明示することはあります。



現在形の守備範囲

日本語しか知らないと「現在形」といってもピンとこないでしょうが、英語やその他の言語をちょっとでも学んだことのある人は、現在形とは何であるかご存じでしょう。
しかし、「現在形」が表現できる時間的範囲は、言語によってさまざまです。例えば日本語の場合・・・

このように現在形を用いて、近い未来から遠い未来まで表現することができます。また、英語の場合は・・・ 英語は時制に関しては非常にうるさく、現在のこの瞬間のみを現在形で表現します。だから、「行く(go)」という行為がこの瞬間におこわれていなければ、「I go to Osaka today.」も不自然な表現になってしまいます。

さて、ケチュア語の現在形は、日本語とは反対に、現在だけでなく近い過去を表現することができます。賢明なあなたならわかるでしょう。現在と近い過去を表現できるということは、英語でいう現在完了も表現できるということです。




Previous Index Next